Scotch club Ichiyo “Leaf”
〜 一葉にご来店頂くお客様へ不定期配布の”Leaf”２０１６年版より 〜
大人の社会見学
キリンディスティラリー富士御殿場蒸留所に行ってきました！
この度、１９７４年創業の御殿場のキリン蒸留所がリニューアルされたのを耳にし、日頃お世話になっているキリンディアジオ興梠様に「是非見学させてください♪」とお願いし、２０１６年６月１１日（土）実現いたしました。
新宿より約一時間半、電車に揺られ、ちょっとした遠足気分の中、あっという間に御殿場へ。 駅からは蒸留所までは、タクシーで１０分弱。
今回、興梠様の粋な計らいで、ブレンダー自ら私たちを案内してくださることになり、入り口ではブレンダーの樋浦様が迎えて下さいました。
実は樋浦様、学生時代より、ウイスキー造りがしたいと情熱を持って勉強し、その頃、当店一葉にも通ってくださったお客様でいらしたのです。その後、メルシャン軽井沢蒸留所へ勤務され、現在ブレンダーとしてキリンディスティラリーで活躍されています。 マスターも私も数年ぶりにお会い出来ることを楽しみにしてきたのです。
今回お話をお聞きしてビックリ！ ご結婚された奥様はイギリス人！！まさに現代のリアルマッサン（竹鶴さん）ではないですか？！今回は特別に内部まで見学させて頂けるとの事で白衣を着用し早速見学スタート！
まずはシアターにて、富士山や森林に囲まれた素晴らしい環境により作られる美味しい水や、蒸留から熟成までの工程を勉強。 香りのチャートからは、様々なフレーバーを楽しむ事ができます。（実際に種類分けした香りが漂ってきます♪）いよいよ、いざ内部へ！！（残念ながら一般の方は入れません）今回、稼働中の見学ということで、室内には甘い麦汁が発酵した香りが広がります。
粉砕した麦芽に水や独自の酵母を加え、ブクブク発酵している様子、初留から再留のポットスチル、動いている蒸留釡からは、熱を感じることができます。 キリン蒸留所の珍しい特徴として、ポットスチルのすぐ近くにグレーンウイスキーを作る多塔連続式蒸留機マルチカラムと単式蒸留器のケトルとタブラーが併設されています。スチームにより蒸留されているので、こちらはものすごい熱量です。
そして樽詰180L のバレル樽が使われます。スコッチやバーボンの古樽、さらには、ペドロヒメネス（シェリー）の樽も見られました。
ビル１０階分の高さのある熟成庫へ。上まで１８段４万個の樽が規則正しく並んだ姿は圧巻です。その美しさに見惚れるうちに、少し息苦しくなってきました。 少しずつ樽から揮発するアルコールの事をANGELS SHARE（天使の分け前）と言いますが、4 万樽なのです。 伺った所によると、肺から吸収するアルコールの方がきついそうです。 長く見学したい気持ちを抑えて、『美味しくな～れ！！』と願いつつ、後にしました。
さて、楽しみにしていたテイスティング、先ほど見せて頂いた３種のグレーンを始め、特別に長期熟成のモルトやグレーン、一つ一つの味わい深さを勉強しつつ、このたくさんの味を安定した味や色にブレンドされるブレンダーさん達のお仕事の素晴らしさを改めて感じた見学となりました。 尚、蒸留所見学は無料で、予約制です。ウイスキー２杯試飲付です。ゴルフや富士のハイキングの帰りに、皆様もどうぞ！！（柳倉加奈）２０１６年６月
photo:Kana Yanakura,Takeshi Yanakura
2016@Scotch Club ICHIYO All rights reserved